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※内容重いです。


人によっては嫌悪感を抱くかも。
死とか嫌いな人は読まないほうがいいかもー。



某はやTのブログをうけて。

死ぬってなんだろうね。

あたしのまわり。
同級生を2人亡くした。
親戚・身内も何人か亡くなった。

初めて亡くした身内は、ひいおばあちゃんだった。
学校から帰ったら、救急車呼ぶから、と母親に言われた。
あの時の衝撃は忘れられない。
救急車のサイレンが近づいてくる。
家の前でサイレンが止まる。
近所のざわめき。
救急隊員の声、家族の声、犬の鳴き声。
あたしは怖くて部屋に引きこもっていた。
勝手に涙がどんどんこぼれてきた。
わけわからんけど、ただひたすら怖かった。
次の日、母親に起こされた。
呆然とした。
部屋の窓から見た、ストレッチャーに乗って運ばれていく姿が最期だったなんて。
何がどうなったのか、何をどうしたらいいのかわからなかった。
お通夜も、告別式も、お葬式も初めてだった。
入棺前の清拭もした。
ケンカばかりしていたひいおじいちゃんが、おばあちゃんの足を撫でて泣いていた。
「ばあさんや・・・」と言って泣いていた。
あたしは、やっぱり戸惑っていた。
顔を脱脂綿で拭きながら、ふと、おばあちゃんに触れた。
死人に触れることに対して、抵抗は無かった。
冷たかった。
悲しいくらいに冷たかった。
人が死ぬって、こういうことなんだ。
理屈じゃなくて、感覚。
火葬場も初めてだった。
炉に火をつけるスイッチは喪主が押す。
押す瞬間、息子であるおじいちゃんが全身で震えていた。
骨を見たのも初めてで、もう、全てが嘘みたいだった。

おじいちゃんの死に立ち会ったこともある。
偶然だった。
偶然お見舞いに行ったら、容態が悪化していた。
付き添いのおばあちゃんは、連絡しないつもりだったらしい。
もう意識はなかった。
自発呼吸もほぼなかった。
心電図の波形が平坦になって、人工呼吸器が外されるのを見届けた。
伯父が、おじいちゃんの瞼を閉じた。
母親はその場に崩れ落ちた。
あたしは不思議と涙は出なかった。
やけに冷静だった。
死後処置はどんなことをするのか、とか。
そんなことを考えていた。。
入棺前の清拭。
アゴにヒゲの剃り残しが1本あった。
まわりはツルツル。
昨日までは伸び続けていたヒゲ。
もう生えてこない。
そういうことなんだ。
おじいちゃんのカラッとした笑い声が頭に響いた。


--
人が生きていくのには、ものすごいパワーがいる。
それは、死ぬときも同じ。
死ぬのにも、ものすごいパワーがいる。
きっとそれは、生きるのと同量の、同質のパワー。
生きていくのに使うのと同じパワーを、死の一瞬で使い切る。
最期の下顎呼吸に。
呼びかけに応える弱々しい波形に。
死に行く人も、がんばってる。
だから、遺された者も、それに応える。

"人を1人送り出すのって、すごく大変なことだ"
葬儀の度に母が言う。
母は「送り出す」と言う。
人生最期の大舞台。
しっかり「送り出して」あげたいな、とあたしも思う。

生きていると、人は誰かに影響を与える。
でも、ほんとは、死してもなお影響を与え続けるんじゃないか。
誰かの死に際して、初めてその人がリアルだったと気づくこともあるだろう。
死ぬことで、心に深く刻み込まれる、その人が。
たくさんの思い出があることに気づかせてくれる。


生と死は、常に隣り合わせでなければならない。
今、こうやって生きていることは、当たり前ではない。
リアルな生のすぐ隣には、リアルな死が存在する。



意識したこと、ありますか?

by lady_hypocrite | 2006-01-26 03:48 | 日記調-猫っかぶりな日々-
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